マンションポストに入っている売却物件求むのチラシに騙されるな!購入希望者がいますは大嘘

こんなチラシがマンションのポストによく入ってますよね?

「売却物件大募集」
「無料で査定します」
「お家売ってください」
「求む!売却不動産」

普段なら即ゴミ箱行きのチラシですが、ご自身がマンションの売却をいざ考え始めるとついつい目に入ってしまうかも知れませんね。

結論から言うとこの手のチラシは無視してください。

「とりあえず話だけでも聞いてみるか」と連絡したが最後、100万、200万ではきかいない損失を被る可能性もあるからです。

1. チラシの内容を信じてはいけません

このようなチラシを見て、これ幸いとばかりに飛びついてはいけません。
その理由を解説していきます。

1-1. 求むチラシとは

自宅マンションのポストに「求む!売却不動産」などと書かれたチラシを見たことがあるはずです。

「売り物件募集中」
「売却マンション募集中」
「至急!売却物件求ム」
チラシのキャッチフレーズは色々ありますが、どれもマンションを売りたいお客さんを募集するための広告です。

また、不動産売却を考えている売主を募集するためのチラシを業界用語で「求むチラシ」と呼びます。

さらに凝ったチラシだと、
「〇〇区限定でマンションを探しているお客様がいます。」
「〇〇マンションの購入を希望されている方がいらっしゃいます。」
「弊社のお客様が、〇〇駅で3LDKのマンションを急ぎで探されています。予算は△△△△万円以上を希望。」
といったものまであります。

〇〇には当然あなたの住んでいるマンションの条件に当てはまる内容が入りますし、△△△△には相場より高めの金額が設定されます。
まるで、あなたのマンションをすぐに買いたい顧客がいるように感じさせるチラシになっていることがほとんど。
最近は本物の手書きの手紙風のものすらあります。

1-2. 求むチラシは99%嘘

残念ながら、求むチラシの内容はまず間違いなく嘘です。

もちろん、
「売却物件募集」
「無料査定実施中」
「売却物件探しています」
などは嘘でもなんでもなくただの売主募集の広告です。

しかし「〇〇マンションを探している」「〇〇区で探している」、「予算〇〇〇〇万円で探しいている」こんな買手はまず存在していません。
チラシを手に取った人が、ついつい目を引いてしまうような好条件を並べ立てた架空の宣伝文句でしかないのです。

「〇〇マンションの購入希望者がいる」と記載しているのは、チラシを手に取った人に『もう買手がいるのか』と思わせるためですし、
「予算〇〇〇〇万円(たいてい明らかに相場より高い金額)」と記載しているのは、『こんなに高く売れるのか』と思わせるためです。

そう思ってくれればまさに不動産屋の狙い通り。

求むチラシは、あなたのマンションを相場より高く、今すぐに買ってくれる購入希望者がいるかのように見せかけるための「おとり広告」なのです。

もしかしたら、本当に購入希望者がいる可能性もあるのでは?と思われるかも知れませんね。

稀ではありますが「このマンションに空きが出たら教えてくれ」という買手は確かにいます。

では、仮に本当に購入希望者ありきて、不動産会社がチラシを作成し、ポスティングすると仮定しましょう。

ポイスティングとは?

宣伝のためめに、チラシを各家庭のポストに直接入れること。

チラシを自作するなら労力が、専門業者に外注するならデザイン料が掛かります。
また、ポスティングするアルバイトへの給料も発生します。

該当マンションに一通りチラシを撒いても、売りたい人からレスポンスが来るとは限りません。
現状そのマンションに売りたい人はいないかもしれないからです。

また、売主が見つかったとしても、その間に購入希望者は他の不動産屋で他のマンションに決めているかもしれません。
もしくは、内覧までこぎつけても購入希望者は「あーなんかイメージと違いました」と言われる可能性も十分考えられます。

つまり、購入希望者ありきでチラシを撒いたとしても、実際に購入まで至る可能性はかなり低いのです。
不動産屋もバカではないですから、そんな不確実性の高いことに労力やお金を払いません。

不動産会社は購入希望者ありきでチラシを撒いているわけではなく、別の目的で定期的にチラシを撒いているだけです。

1-3. 求むチラシを配布する理由

では、別の目的とは何でしょうか?

求むチラシを撒いていいる目的は元付け業者のポジションを確保したいからです。

元付け業者とは?

元付け業者とは売主からマンションの売却を任されている不動産会社のことです。
(売主が不動産会社に売却を依頼するときに結ぶ契約を媒介契約と言う。)
逆に「こんな条件の物件を探してください」という買手の購入を手伝っている不動産会社を客付け業者と呼びます。

例えば、売主Aが、マンションの売却をX社に依頼。
X社はレインズなどにマンション情報を登録。
レインズを見たY社は、購入希望者Bに紹介し売買成立。

この場合、X社=元付け業者、Y社=客付け業者となります。

この場合、X社は売主Aから3%+6万円の仲介手数料を、Y社は買主Bから3%+6万円の仲介手数料をそれぞれ受け取ることが出来ます。
仮に4000万円のマンションだと、X社の受け取る仲介手数料は136万800円です。
どちらの不動産会社も、片方のお客さんからしか仲介手数料を貰えないので片手仲介と呼びます。

ちなみに、元付け業者は自社で買手も見つければ、売主と買主の両者から仲介手数料を受け取ることが出来ます。
先ほどの例だと、X社が自社で買主Bも見つければ、受け取る仲介手数料は136万800円×2=272万1600円です。
両方のお客さんから仲介手数料を貰えるので両手仲介と呼びます。

つまり、元付け業者の立場を確保することで、自社で買主を見つければ両手仲介が可能になりますし、
自社で買主を見つけられなくも、無数にある他の不動産会社のどこかが買主を見つけて来てくれれば、少なくとも売主からは仲介手数料を貰えます。

いかに元付け業者のポジションが美味しいかお分かり頂けたと思います。

実際、地元密着のおじいちゃんが1人やってるような不動産屋の多くは、とりあえず地元の人脈だけで売却を任して貰い、後はレインズに登録だけして、どこかの不動産屋が買主を見つけてくれるのを待ってるだけです。

1-4. 嘘だらけのチラシを規制する法律がない

あたかも好条件の購入希望者がすでに顧客にいるかのような印象を与えるチラシは嘘だらけなのに、それを規制する法律が現状では存在しません。

もちろん広告を規制する法律はあります。
例えば、不当景品類及び不当表示防止法もありますし、宅地建物取引業法の32条では誇大広告が禁止されています。
また、公益社団法人首都圏不動産公正取引協議会の定める不動産の表示に関する公正競争規約の21条でもおとり広告が禁止されています。

しかし、どれも「嘘の物件情報を掲載してはいけませんよ!」「物件情報を大袈裟に記載してはいけませんよ!」という広告の物件表示に関する規制になります。
『(架空の)買主がいますよ!』という嘘チラシから売主を守る具体的な規制は存在していないのです。

そのため、嘘チラシを撒き散らしている一部の不動産会社が野放しになっています。

2. 求むチラシに連絡してしまったらどうなるの?

では、これ幸いとばかりに求むチラシに飛びついてこのような詐欺まがいの不動産会社に連絡してしまったらどうなるのでしょうか?

営業マンとの会話形式で確認してみましょう。

-電話編-

売主「すいません、チラシ見て電話したんですが・・・」
営業『ありがとうございます!マンション名をお伺いしてもよろしいでしょうか?』
売主「フラワーマンションです。予算○○○○万円で購入希望者がいるって書いてあるんですが本当ですか?」
営業『フラワーマンションですね!はい、購入希望者さんもいらっしゃいます。(営業マンの本音:実際には購入希望者なんていなけどね!)』
売主「じゃあ、○○○○万円ならすぐ売れそうですかね?」
営業『可能性は高いですが、とりあえず室内の状況なども確認して正確な査定をしなければいけないので、一度お邪魔してもよろしいですか?売主様も色々疑問もあると思いますので。』
売主「わかりました。」

-査定編-

実際に日程を調整して不動産会社の営業マンが売主マンションを訪れます。

営業『色々見させて頂いた結果、査定金額として○○○○万円ですね。(営業マンの本音:実際はもっと安いけどね!)』
売主「最初のチラシとほぼ同じですね、じゃあせっかくだし売ろうかな~」
営業『かしこまりました、では媒介契約書を結ぶのでこちらに署名捺印をお願いします。(営業マンの本音:これで元付けのポジションGETだぜ!)』
売主「わかりました。」
営業『ありがとうございます!では、なるべく早く購入希望者さんに内覧希望日を確認してみますね!』

-数日後-

購入希望者が内覧に来る気配がないため、売主が営業マンに連絡してみると・・・。

売主「購入希望者さんてどうなりましたか?」
営業『ちょうど連絡しようと思っていたんですが、他のマンションに決めてしまったようです。申し訳ありません。他のお客さんにも積極的に、フラワーマンションを紹介するのでもう少しお待ち下さい!』

-1ヶ月後-

1ヶ月待ってみたものの、内覧客は1組も来ず・・・しびれを切らした売主さんが再度営業マンに連絡・・・。

売主「あれから内覧客は一組も来てませんけど、大丈夫ですか?!」
営業『私も頑張って紹介しているんですけど、どのお客様も内覧にまで至りません。どうでしょう?少し値下げしてみませんか?』
売主「うーん、内覧すらして貰えないんじゃしょうがないか・・・」

このように、不正業者は実在しない購入希望者をエサにして、言葉巧みに元付け業者のポジションを獲得するのです。
さらに、求むチラシの予算金額は相場より明らかに高く設定されていますから、徐々に値下げするように仕向けてきます。

相場より明らかに高い金額で売り出していた期間は完全にムダです。

3. チラシから不動産会社に連絡するのは止めましょう

チラシにも色々ありますが、基本的にチラシから不動産会社へ連絡することは避けましょう。

「〇〇マンション限定!予算〇〇〇〇万円で至急購入したいというお客様がいます。」
といったような、存在すらしないような購入希望者をでっちあげる不動産会社に連絡するべきでないことは分って頂けたと思います。
単純に信用できないからです。

一方で「売却物件募集」のような、ただの広告チラシであれば何ら嘘を付いているわけでもありません。
しかし、このようなただの広告チラシからも不動産会社に連絡するのは避けた方が良いでしょう。
言い方は非常に悪いですが、営業マンに足元を見られるからです。

「チラシを見てすぐに連絡して来るってことは売却を焦ってるのか?」
「ネットとかで色々調べてなさそうだから知識は少なそうだな!」
といったイメージを営業マンに与えてしまうのです。

営業マンに“売却を焦ってる”と判断されれば、買主側の無理な値下げを承諾するように言葉巧みに仕向けられるかも知れません。
“知識がなさそうだ”と判断されれば不当に安く業者買取に誘導されたり、囲い込みを行われるかも知れません。

この記事を読んでいる時点で、あなたは事前に知識を身に付けておこうとされている方だと思うので大丈夫だとは思いますが、チラシから不動産会社にコンタクトを取るのは避けてください。

4. チラシに踊らされず慎重に不動産会社や営業マンを選ぶ

「チラシに安易に飛びついてはいけないことは分った。じゃあ実際にマンションを売却する時に、どうやって不動産会社や営業マンを選べばよいの?」
と思われる方も多いと思います。

答えは簡単で、複数の不動産会社や営業マンを比較してから選べば良いのです。

1社の査定結果では、その金額が本当に正しいか判断出来ません。
また、1人の営業マンとしか話さないと、その人の意見が全て正しいように感じてしまいます。

しかし、実際にはもっと知識も豊富で、優れた戦略を持った営業マンが他にもいるかも知れません。

現在は、不動産一括査定サイトがあるので簡単に色々な不動産会社を比較することが可能です。
少しでも高く、そして早くマンションを売れるように信頼できる不動産会社を見つけてください。

5. これから不動産査定を受けてみるという場合

最近は不動産の査定依頼を行う場合、不動産一括査定サービスを使うのがスタンダードになっています。
一括査定サービスを使うのは不動産屋に騙されて損をしないために有効な方法と言えます。

ただし、ひとつだけ注意が必要です。

それは、不動産全般を扱う普通の一括査定サービスではなく、マンション専用の一括査定サービスを使ってた方が優秀な不動産会社と出会える可能性が高くなる、という事です。

理由を簡単に説明すると、普通の不動産一括査定サービスは「マンションのプロとアマが混在している」のに対して、マンション専門の不動産一括査定サービスは「マンションのプロしかいない」からです。

マンション専門の不動産一括サービスは数少ないのですが、例えばマンションナビというサービスがあります。
これは、

  • マンション専用
  • 完全無料
  • 利用者数360万人以上

といった特徴があり、60秒ほどの手続きですぐに売却相場を確認できます。

「とりあえず資産価値を知りたい」という方や「初めてマンションの査定をしてみる」という方、また「不動産屋に査定をしてもらったけど納得できていない」という方に好評です。

よろしければ使ってみてはいかがでしょうか。

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