新築マンションを未入居で契約解除する前に!高額売却の可能性を探るのが先

新築分譲マンションを購入したものの、実際に入居するまでに生活環境が変化し、住めなくなってしまうこともあります。

しかし、あなたが購入した新築マンションを未入居のまま手放さなければいけない状況になっても、
安易に契約解除せず、敢えて引き渡しを受けた後に新築未入居マンションとして売り出したらいくら位になるのか査定をしてみましょう。

査定の結果、ほとんど値下がりせずに売却できるようなら、
「手付金放棄」「違約金の支払い」といった契約解除のペナルティーを支払うより、少ない損害で済むからです。
分譲時に人気だったマンションなら値上がりしていて高額売却の可能性すらあります。

そこで、この記事では新築マンションを手放す時は、
・引き渡し前に契約解除
・引き渡し後に売却
どちらを選ぶべきかの判断基準を詳しく解説します。

引き渡し後に売却を選んだ方が、少しでも高く売却するためのテクニックもお伝えしていきますので、ぜひ最後までご覧ください。

1. 新築の定義

未入居のマンションを売却するにしても、「新築」としてアピールできれば、買手に良い印を与えられます。

しかし、未入居なら、必ず「新築」と表記できるわけではありません。。
建築基準法で定められた行政の検査に合格した証明である「検査済証」に記載された日付(正式な物件完成日)から1年間、未使用の場合に限り、新築と表記して良い、と「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」に定義されているからです。

つまり、「①築後1年以内」「②未入居」という2つの条件を同時に満たした場合のみ、「新築」や「新築未入居」と表記することができるのです。
あなたのマンションが、築1年以上経過していたり、一瞬でも住んだことがあれば中古物件となり、新築という表記はできないので注意してください。

築1年以上経過しているけど、一瞬も住んでいないのであれば、「未入居」「築後未入居」と表記することは可能です。

この記事では、新築未入居を前提に書き進めていきます。

2. 新築未入居マンション売却の相場

新築未入居マンションを売却することになった場合、価値はどの程度下落するのでしょうか?

三井住友トラスト不動産の「不動産マーケット情報」の記事によると、
東京、大阪、愛知にある築後1年のマンションは、価格の平均下落率が10%と発表されています。

あくまで平均ですから、需要の高いエリアやブランドマンションであれば逆に価値が上がることもありますし、逆に人気の低いエリアであれば、10%よりもさらに大きな下落率となります。

また、1年間住んでから売るのと、新築未入居ですぐに売り出すのは違うので、あくまで1つの目安と捉えてください。

したがって、あなたのマンションの正確な売却相場を知るには、実際に不動産会社に査定してもらうしかありません。

3. 契約解除か新築未入居として売却するかの判断基準

売買契約を解除するか、決済引き渡しを受けてすぐに新築未入居マンションとして売りに出すかの判断は次の3段階の手順で行いましょう。

3-1. ①新築未入居として売り出したらいくら位になるか査定して貰う

まずは、新築未入居マンションとして売り出した場合、いくら位の金額になるのかを正確に把握します。

注意点としては、必ず複数の不動産会社に査定を依頼することです。
1社の査定結果しかないと比較対象がないので、本当に正しい査定金額か判断できないからです。

3-2. ②契約解除のペナルティーがいくらになるか確認する

次にペナルティーの金額をハッキリさせましょう。

売買契約を解除するためには、「手付金の放棄」か「違約金の支払い」が必要です。
新築マンションであれば、手付金の放棄による契約解除が基本になります。

※「手付金の放棄による解除」になるか「違約金の支払いによる解除」になるかは、詳しくはこちらで解説しています。

ペナルティーを激減させて未入居の新築マンションを契約解除する方法

購入されたマンションの手付金や違約金はすでに把握されていると思いますが、相場で言うと、鉄絵金が購入価格の5~10%、違約金が10~20%です。
手付金はキリ良く100万円といったケースも増えています。

5000万円の新築マンションなら、手付金が250~500万円、違約金は500万円~1000万円ということです。

3-3. ③査定結果とペナルティー金額を比較する

査定結果とペナルティーを比較して得する方を選びましょう。
注意点としては、売却することになった場合に掛かる諸費用も計算に入れることです。

不動産仲介業者に売却依頼をすると「仲介手数料(売買価格×3%+6万円)」が掛かりますし、売却が成立すれば「登記費用」「印紙税」も必要です。
合計で「マンション売買価格の3%+10万円」程度を見積もっておきましょう。

では、実際にシミュレーションを確認していきます。

・新築購入価格 5000万円
・契約解除ペナルティー 手付放棄250万円(5%)
・売却時諸費用 約160万円

査定結果は100万円ダウン(-2%)の4900万円でした。
もし売却すれば、①価値の目減り100万円+②諸費用160万円、になるので-260万円となります。

250万円の手付放棄の方が損失が少ないという計算になるので、このケースでは手付放棄による契約解除を選択するべきでしょう。

このケースでは、100万円ダウン(-2%)を想定しましたが、
引渡直後に新築未入居としてすぐに売り出せばそこまで値下がりすることは少ないですし、分譲時に人気だったマンションであれば値上がりすることも十分考えられます。

査定結果と、ペナルティーの金額をしっかりと比較して
・引き渡し前に契約解除
・引き渡し後に売却
の、どちらが得なのか正確に見極めましょう。

4. 新築マンションの引き渡しを受けた後で賃貸に出すのはリスクが高い

新築マンションの引き渡しを受けた後、賃貸に出すという方法もありますが、基本的にはオススメしません。

すでに今の新築マンションを住宅ローンで購入しており、すぐに次の新居の購入を考えているのであれば、二重のローン(ダブルローン)となり、家計を圧迫するからです。

もちろん家賃収入が入れば、片方の住宅ローンは相殺できるかも知れません。
しかし、すぐ借主が見つかるとは限りませんし、いつ退去になりかも分りません。
常に空室リスクは付きまとい、一旦空室になればまたダブルローンに逆戻りになるのです。

また、借主が騒音や家賃滞納など起こすトラブルメーカーだと、その対応だけで疲弊してしまいます。
もちろん不動産管理会社に委託もできますが、委託費用もバカになりません。

このようなリスクを考えると、新築未入居 というアドバンテージがあるうちに売却する方が賢い選択でしょう。
一旦賃貸に出してしまえば、やっぱり売りたいと言っったところで簡単に入居者を追い出すことができませんし、築年数が経過していれば大きな売却損が出る可能性もあるのです。

5. 新築未入居マンションを高く、そして早く売るためのコツ

ここまで、
・新築マンションを引き渡し前に解約するか、引き渡し後に未入居のまま売却するかの判断基準
・引き渡し後に賃貸に出すのはリスクが高い理由
といった内容を中心に解説してきました。

査定結果を慎重に検討した結果、手付放棄による契約解除ではなく、引き渡し後に売却することになったら、できるだけ早く、より高く売却したいものです。

もちろん売却するといっても、あなたが自分で買手を探すわけではありません。
広告を打ち、内覧希望者を案内して、最終的な買主と売主(あなた)の間に入って売買契約の成立をまとめる仲介業務は、不動産仲介業者に依頼することになります。
特に未入居での売却においては、売主のあなたが買主と直接顔を合わせる機会は売買契約までありません。
つまり早く売るのも、高く売るのも仲介業者次第なのです。

ちなみに新築マンション購入元である不動産会社は、新築販売会社なので仲介業務は行いません。

という事で、まずは仲介業者の選び方を解説します。
その後で、高く売るためにあなたが注意すること、やっておいたほうが良いことについて解説します。

5-1. ①仲介業者は査定結果ではなく担当営業マンで選ぶことが高額売却の近道

すでにお伝えした通り、新築未入居マンションとして売り出す場合、正確な金額を導くためにも複数の査定結果が必要です。
契約解除にするか、新築未入居マンションとして売却するかは、なるべくたくさんの査定結果から正確な平均値を求めて判断しなければならないからです。

10社も取る必要はありませんが、3~5社には査定を依頼するべきでしょう。
5社の査定結果があれば、最高額と最低額を除いた3社の平均を取れるので、ほとんど誤差のない数字になるはずです。

複数の不動産会社の査定結果から、新築未入居マンションとして売り出した方が得だと判断したら、実際に売却を任せる不動産仲介業者を選びます。

査定金額が一番高かった不動産会社に依頼すれば良いのでしょうか?
査定結果の平均値に一番近かった不動産会社に依頼するのでしょうか?
どちらも違います。

査定結果の平均値を取る時に最高額と最低額を除いたことからお気付きかも知れませんが、かけ離れて高い、もしくは安い場合は、不動産会社側によからぬ意図があるかも知れません。

また、査定結果の平均値に一番近かった不動産会社の担当営業マンは査定の算出は正確でしょう。
しかし、必ずしも営業力が高いとは限りません。

売却依頼をする不動産仲介業者は、査定結果は一旦忘れて、担当者が優秀かどうかで選んでください。

営業マンが優秀かどうかを見抜く具体的な方法は長くなるので別ページで解説しますが、最低限の条件だけ箇条書きにしておきます。

※具体的に優秀な営業マンかどうかを見抜く方法はコチラでご確認ください。

  • 営業マンが持っているべき最低条件
  • 社会人としてマナーは守れているか?
    言葉づかいは正しいか?
    身だしなみに清潔感があるか?
    一つ一つの言葉に根拠があるか?
    わかりやすい説明をしてくれるか?

当たり前のことですが、それすらできない営業マンはたくさんいます。
売主となるあなたに不快感を与えるということは、内覧などで買手にも不快感を与える可能性は十分にあるのです。

極論ですが、一番安い査定金額を提示してきた営業マンだとしても、明らかに優秀と感じるなら、あなたはその人に売却を依頼をお願いするべきでしょう。

「御社に仲介を任せたいですが、他の査定結果はもっと高かったので○○○万円高く売りだしたいです。」
と、あなたから提案すればいいだけだからです。あくまで売主はあなたですから断られることなどありません。

・最終的な売り出し価格は売主として責任を持って自分が決める
・そこに向けて全力でサポートしてくれる優秀な営業マンを見つける
これがマンション高額売却の鉄則です。

5-2. ②売却理由を正しく明確に伝える

離婚などが理由のマンションを売却だと隠したがる売主さんも多いですが、ハッキリと不動産業者に伝えておきましょう。

新築未入居であれば、「新築で購入してすぐに売り出したのはなぜ?」と買手は気になるものです。

・周辺環境に問題があったのか?
・近くで大きな事件でも起きたのか?
・住民とトラブルになったのか?
こんなあらぬ疑いを持たれてしまうと売りにくくなってしまいます。

不動産業者も理由が分っていれば、
「マンションや周辺環境に問題があるのではなく、売主様の個人的な理由での売却です。」
と購入検討者を安心させることができます。

5-3. ③新築未入居のマンションにしかないメリットを強くアピール

新築マンションの購入は、モデルルームを見てイメージを膨らませるしかありません。
しかし、新築未入居のマンションれあれば、新築同然の、しかも実物を見ることができます。

「そのマンション新築時に検討していたけれどモデルルームだけでは決断できなかった・・・。」
このような人達にとって、実際の「内装」や「眺望」を確認してから購入できることは大きなメリットになるのです。

しかも、未入居であれば売主の家具や荷物が置いてないのでとても広く感じます。

ネット広告やチラシには、内装はもちろんのこと、窓やベランダからの眺望も積極的に掲載するようにしてください。

5-4. ④未入居だから掃除しないのはNG

完成後、一度も住んでいないのだから、掃除やハウスクリーニングの必要はないと思われがちですが、完成後すぐのお部屋の中は砂ぼこりが残っていることがあります。

クローゼットの中に、ビニールテープなどが残されたままになっている可能性もあります。

ハウスクリーニング業者の手配までは不要ですが、
隅々までチェックし、軽い「掃き掃除」や「拭き掃除」だけでも行っておいたほうが、購入検討者も気持ちよく内覧することができます。

6. 未入居マンションだと忘れがちな売主の義務

新築マンションを未入居で売却する場合、自分自身が住んでいないため、つい忘れがちになってしまう売主の義務があります。

6-1. 未入居マンションでも瑕疵担保責任を負う

新築未入のマンションであっても、売主のあなたに瑕疵担保責任を負う必要があります

・瑕疵担保責任とは?

瑕疵担保責任とは、売買した不動産に、重大な欠陥(瑕疵)が後から見つかったら、買主は売主に責任負担を請求できるという民法上の規定です。

新築なんだから販売元のデベロッパーに責任があるような気もしますが、未入居とはいえあなたに所有権が移転しているのですから、売主であるあなたが瑕疵担保責任を負う必要があります。

ただし、売主の瑕疵担保責任が永遠に続くのはあまりに酷な話なので、買主と話合いのうえ瑕疵担保責任の期間を限定することができます。
売主も買主も個人の場合、瑕疵担保責任の期間は2~3ヶ月間が一般的です。

とはいえ、新築未入居マンションであれば重大な欠陥が見つかることはまずありませんからそこまで心配する必要はないでしょう。

6-2. 売却時に利益が出た場合は税金の支払いが発生する場合も

新築未入居マンションを売却して利益が出た場合は、譲渡所得税という税金を支払う必要があります。

・譲渡所得税とは?

土地や建物を譲渡(売却)した場合、売却価格から購入価格を差し引いて利益が出た際に課される所得税と住民税の総称。

所有期間が5年以下の場合、短期譲渡所得税に分類され「所得税:30.63%」「住民税:9%」となります。

結構高い税率が掛かるので驚かれたかも知れません。
しかし、実際には3000万円特別控除という制度があるため、ほとんどの売主の短期譲渡所得税は0円になります。

・3000万円特別控除とは?

3000万円特別控除とは、売却価格から購入価格を差し引いて利益が出ても3000万円までなら0円にできる制度です。

例えば5000万円で購入したマンションを6000万円で売却しても
・6000万-5000万-3000万=-2000万(利益は0円とみなす)
になります。

実際問題として、新築で購入したマンションを未入居ですぐに売却して利益が3000万円以上出ることはまずありません。
ほとんどの売主は短期譲渡所得税を課されることはないでしょう。

7. まとめ

新築マンション購入後に、事情が変わり手放さなければならないこともあります。

通常であれば、手付を放棄、または違約金を支払うことで契約解除をしますが、どちらも金銭的に大きなペナルティーです。
そこで、契約解除をせず、敢えて引き渡しを受けてから新築未入居マンションとして売り出すという方法も検討してください。

引き渡し後に大きな値下がりなく売却できれば、契約解除に比べ金銭的な損害が少なくなるからです。
仮に分譲時より値上がりしているようなことがあれば、損失を少なくするどろこか利益が出る可能性すらあります。

どちらがあなたにとって得なのか、まずは複数の不動産会社に査定を依頼してみましょう。
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みすみす高額売却のチャンスを逃さないためにも、契約解除をする前に、新築未入居マンションとして売却したらいくらになるのか、先ずは把握してください。