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マンション売却でよくある失敗9例とその対策【3人に1人が失敗】

マンション売却の失敗と対策


マンション売却で3人に1人が失敗している事実をご存じでしたか?

アットホーム調べ(中古物件の“売り手”と“買い手”のキモチ調査)によると、「不動産を売却した人の39%が満足していない」という結果が発表されました

思ったよりも多かったでしょうか?
それとも少なかったでしょうか。

いずれにせよ、マンション売却で失敗するということは、数千万円の取引を失敗するということ。
ちょっとした失敗でも、数百万円も損をしてしまうことも少なくありません

では、どういう人が失敗するのかというと、実ははっきりとした特徴があります。
失敗するのは知識不足のまま売却をする人です。

正しい知識を持たず、無知な状態や偏った知識で売却をする人は、運が良くない限りは失敗してしまうでしょう。

そこで、こちらではよくある失敗例を紹介し、同時にその対策方法を解説していきます。

一通り読めば、「何に注意をしなくてはいけないのか」「正しい知識はどうやって手に入るのか」を理解することができるようになります

ぜひ自分のマンション売却では同じ轍を踏まないように有効活用してください。

1. マンション売却でよくある失敗事例9選

さっそくマンション売却でよくある失敗事例を紹介していきます。

それぞれ対策についても解説していくので、売却する前にまずはどんな失敗が起こりやすいのかを理解していきましょう。

1-1. ポストに投函されたチラシを信じてしまった

マンションに住んでいる方はたまに見かけるであろう「あなたの部屋を買いたい人がいます」「このマンションは高く売れます」「このマンションを買いたがっているお客様がいます」という、いわゆる「求むチラシ」。

これらはほぼ確実に釣り広告だと思っていいでしょう。
100%嘘とは言いませんが、ほぼ確実に嘘です。

不動産業者がとりあえず媒介契約(不動産売買の仲介を依頼する際に結ぶ契約)を獲得するためだけに投函されたものです。

本当に買いたい人がいるのかと思って連絡をし、媒介契約を結んではみたものの、一向に購入希望者は現れず「嘘だった!」と気付く人は少なくありません。

媒介契約を結んでしまえば、すぐに他の不動産業者に乗り換えることもできなくなります。
なぜかというと、「媒介契約の更新はに3カ月ごと」と契約で取り決め、その間は基本的に契約を解除るからです。

時間がある売主であれば契約期間が終わるまで待てばいいですが、時間がないという方はどうしようもありません。
その業者に値下げを要求され、希望価格よりも下回る価格で手放さざるを得なくなるというケースも少なくありません。

1-1-1. 対策

第一に「求チラシ」を信用しないでください

手書き風で本当に求められているように感じる作りのチラシもありますが、ほとんどは一般的な求むチラシであり、実際に買い手がいる可能性は低いです。

必ず正しい業者の探し方を活用してください。
正しい業者の探し方は次の章「高額査定に釣られてしまった」の対策で解説していますのでそちらを読んでください。

すでに求むチラシに釣られて契約を結んでしまって困っている、という方はその業者の変更を検討しましょう

3カ月の期間が決まっていても途中解約することも不可能ではありません。
特に定期報告が決められたペースでされていない場合や、レインズに登録されていないような場合は法定義務違反です。

定期報告は、専属専任媒介契約の場合は1週間に1回、専任媒介契約の場合は2週間に1回が義務です。
また、不動産業者がレインズに登録した場合、IDとパスワードが発行されていますので、それが伝えられていない場合は登録されていない可能性が高いです。

また、レインズの「売却依頼物件確認」をチェックして、物件のステータスが特に理由もなく「公開中」になっていないようであれば他者からの紹介を断っている可能性もあります。

このような法定義務違反の場合はできるだけ早く契約解除を要求しましょう

もし、とくに業者の落ち度が見当たらない場合は、それまでにかかった広告費を請求される可能性も0ではありません。
普通の業者であれば請求することはまずないですが、請求される可能性もあるということは覚えておきましょう。

契約の3カ月の更新のタイミングまで待てるようであれば、契約の更新の確認をされた際に「契約は更新しない」ということを伝えれば、何を気にする必要もなく契約の解除が可能です。

1-2. 高額査定に釣られてしまった

マンションを売却する場合、できるだけ高く売りたいと思うのが普通でしょう。
その高く売りたいという気持ちにつけこんで、売れるはずもないような高額の査定額を提示して契約をとろうとする者は少数ながらもいます

例えば、A社3000万円、B社3200万円、C社3300万円、D社4100万円と提示されたとすると、単純に金額だけ見たらD社が最も魅力的ですよね。

しかし、マンションには相場と言われているものがあります。
もちろん、相場と言ってもはっきりと決まっているわけではなく、「この地域で、このマンションの条件からすると大体〇〇万円かな」というような価格です。

そこに不動産市況も絡んできますし、購入希望者がいくらで買いたいと考えるかによって増減します。

しかし、3000万円くらいが相場である物件を4000万円で売ることは極めて難しいです

周辺で似たマンションが3000万円で売っているのに、ほぼ同じ条件のマンションを4000万円で買いたいと思う人はいませんよね。

そういった原理の市場で、明らかに飛び出た査定額を提示する業者は、ただの契約を取るためだけの査定額である可能性が高いです。

当然、契約を結んでも4000万円で売れることもなく、しばらくしたら値下げの検討を要求してくるでしょう。
適正価格になるまでその値下げは続き、数カ月を無駄にして適正価格まで下がるだけでしょう。

また、売却期間が長いほど、安くなる可能性が高くなってしまいます。
その理由は、長期間買い手が付かないと「人気のない物件」と業者や買い手に思われてしまうのです。

「長期間買い手もついていないし、このまま様子見を続けてればもっと安くなるんじゃないか」と思われ、本来なら売れるであろう価格になっても、買い手に様子見されてしまうのです。

そもそも、このように騙す形で契約を獲得する営業マンでは、まともに売却活動をしてもらえない可能性もあります
契約後に急に返信が遅くなってしまったり、活動報告すらまともにしてもらえず放置されてしまうケースもあります。

1-2-1. 対策

査定額だけで不動産業者を選んではいけません。

ただ、高額査定の業者はやはり魅力的ですし、その業者独自のノウハウの結果「その価格で売れる」と考えての査定額である可能性も否定できません。
ですから、不動産業者を選ぶ際は「査定額」とその金額になった「根拠」を聞くようにしましょう。

査定額が高い業者に選びたいのは当然ですが、重要なのはその査定額に至った根拠です。

具体的に、なおかつわかりやすく説明してくれる業者であれば、その査定額に信頼性があります。
反対に理由が曖昧で、難しい専門用語を使って説明したり「そういうものです」と、あなたに親身になって回答してくれない業者は避けるべきでしょう。

わからない事は徹底的に質問して、それにしっかりと付き合ってくれる業者を探すようにしましょう。
わからないことは「わからない」と応え、あとで調べて連絡をくれるような営業マンであればアタリの可能性は高いです。

また、周辺での売却実績なども確認しておくと、その地域の不動産売買の精通度もしることができるのでおすすめです。

不動産一括査定サービスなどの場合、最初の机上査定(家には来ずに、その他の情報だけで価格を算出する方法)の結果をくれる時点で売却実績の情報を送ってくれる業者もいます。

まだ試したことがない場合はとりあえず試してみる価値はあるでしょう。
マンション売却であれば、マンションなんかが向いています。

1-3. 大手不動産業者なら間違いないだろうと勘違いしていた

マンション売却の初心者によくある誤解が、「大手不動産業者なら間違いないだろう」といいうことです。

不動産売買では地域性がとても重要で、周辺のリアルタイムな不動産市況を把握できているかいないかで、売却価格やスピードは変わってきます。

大手の場合、一つの営業所で管轄するエリアが広すぎて、十分な情報やノウハウを持っていないというケースがあります。

それに対し、地域密着型の不動産業者であれば、長年その地域だけで商売を行っているため、その地域に特化したノウハウや人脈を持っているケースがあります

また、大手にはノルマがある企業が多いため、営業マンが売主よりもノルマを優先してしまう危険性があります。
新入社員も毎年入りますし、人員の入れ替わりも多いため、実績もノウハウも何もない人が営業担当になる可能性があるため、一概に「大手業者なら安心だ」と思ってはいけません。

それだけではなく、大手不動産業者では「両手仲介」が少なくないという実態もあります

両手仲介とは、1社が売主と買主の仲介を行う状態のことを言います。
逆に売主と買主それぞれに仲介業者がいる状態のことを片手仲介といいます。

例えば、

売主は「4000万円でマンションを売りたい」のに対し、買主は「3500万円でマンションを買いたい」と考えているとします。
この時、片手仲介であれば売主側の仲介業者は相手側に対して、できるだけ4000万円で売ろうと交渉をします。
しかし、両手仲介の場合は売主も買主もお客様のため、4000万円で買ってくれとも、3500万円で売ってくれとも言えません。
結果として、「3750万円でどうですか?」というように、売主と買主の落としどころを提案するしかなくなります。

つまり、仲介業者が売主であるあなたの利益の最大化を優先できなくなるのです。

これは利益相反の関係にある人同士の間を取り持つということになります。
弁護士でいえば被告と原告の両者の弁護をするようなもので、本来であればあり得ないことですが慣習として残っているのです。

そして、大手業者はこの両手仲介をしている率が高いことが、ダイヤモンド不動産研究所の「大手不動産仲介は「囲い込み」が蔓延?!」という記事からもわかります。

また、両手仲介をするために囲い込みをするといった悪質な手法も不動産業界にはあります。
囲い込みとは簡単に説明すると、自社で両手仲介をするために、他者からの問い合わせを受け付けないというやり方です。

詳しく知りたい場合はこちらの記事をご確認ください。
マンション売却では両手仲介目的の囲い込みに注意!悪質な手口の見破り方から対処法まで網羅

ただ、不幸中の幸いなことは、「大手業者だから間違いない」と思って盲目的に大手を信じ込んでいる人の場合、失敗したことに気付かない可能性が高いということです。

本人が気付かなければ、例え損をしていようが失敗とは思わずに済みます。
それであれば、ある意味失敗ではないかもしれません。

1-3-1. 対策

問題なのは大手業者と媒介契約を結ぶことではなく、大手業者にしか意見を聞かずに媒介契約を結んでしまうことです。

不動産業者には大手もあれば、地域密着型の業者もあります。

幅広い不動産業者から査定額や所有マンションの評価、最近の周辺での取引情報などを聞いて、少しでも知識を蓄えるようにしましょう。

そのうえで、納得できる査定額で、丁寧な仕事ををしてくれて、信頼してもいいと思える営業マンを見つけることが大切です。

1-4. 時間に余裕がなく売り急いでしまった

転勤や住み替えなど、期限がある状態でマンションを売却する場合に、売却までに時間が足りなくなって売り急いで失敗してしまうという事があります
原因としては、売却できるまでの期間の見通しが甘いということにあります。

基本的にマンション売却にかかる平均的な期間は3カ月と言われています。
どんな有能な不動産業者でも1カ月以内に相場で売却してくれと言っても、買主のローンの関係もあるためかなり難しいです。

では、期限が近づいても売れず、でも絶対売りたいという場合どうするかというと、基本的に値下げしかありません。

例えばの話、相場で3000万円程度の物件を売る場合、2500万円に設定すれば格安なので飛びつく人が出てきます。

このように、期限が迫ってくると気持ちが焦り売り急ぐため、必要以上の値下げを行うことになります
結果として、「もう少し時間に余裕があればもっと高く売れたのに……」というように売却を失敗してしまうことも少なくありません。

1-4-1. 対策

まずは、上記したマンションの平均売却期間が3カ月だという事を理解しておきましょう。

査定を受け、売却に出し、内覧を経て買主と契約を交わし、買主のローンの手続きや審査待ちを経て、決済・引渡しとなるため時間がかかるのです。

売り急いで安く手放してしまわないためには、できるだけ早い段階で売却の準備を始めることが大切です。

手始めに、不動産無料査定などを使って、まずは自分の家の価格を把握することからはじめましょう。

1-5. 価格が相場から大きくずれてしまっている

マンション売却では相場から大きくずれて売り出すと失敗してしまいます。

これは、高い方にずれていても、安い方にずれていても同様に後悔することになるでしょう。

「相場よりあきらかに高すぎた」場合は、当然ながら買い手が付かなくなってしまいます。
つまり、無駄に時間を消費してしまうことになります。
期限が決まっている売主であれば焦ってきますし、期限内に売るために急激な値下げを行わないと買い手が見つからないという状況になりえます。

また上記しましたが、長く売りに出ている物件は買主から「待てばもっと値段が下がる」と思われたり「何かワケがあって買い手がつかないのかな」と思われいい印象をいだかれません。

逆に「相場よりあきらかに安すぎた」という場合は、当然ながら安く売ってしまい損をしてしまうことでしょう。

例えば、本来で3000万円で売れた物件を2500万円で手放したいとは誰も思いませんよね。

もちろん、2500万円で売りに出せばメリットは一つあります。

それは、買い手が早く見つかるという事です。
明らかにお買い得な物件が出てくれば、周辺でマンションを探していた人は飛びつくでしょう。

何も知らずに2500万円で売って「早く売れてよかった」と思っていたとしても、のちのち同じようなマンションが3000万円で売れていたことに気付けば「ああ失敗した」とそこで大きく後悔してしまうことになるでしょう。

1-5-1. 対策

対策としてはマンションの適正価格を知っておくということです。

ただ、不動産ポータルサイト(スーモやホームズなど)で売りに出ている物件を見ても、売主の置かれている状況まではわかりません。

ここでいう状況というのは「ある程度安く売れてもいいから早く売りたい」という人が売主なのか、「どれだけ時間がかかってもいいからできるだけ高く売りたい」という人が売主なのかで、売り出し価格は大きく変わってしまいます。

このように、売主の状況がわかっていない価格を参考にしてしまうと、自分のマンションの価値に対して正しくない相場観を作ってしまうことになります。

そのため、自分のマンションの適正価格を知る場合は、複数の不動産業者から査定を受けてその平均価格を相場と見ましょう。

1-6. マンションを売却するタイミングを失敗してしまった

マンション売却では売却に適していない時期というものがあります。

多くの方が思い浮かべるのは、短期的なタイミングの方でしょう。
短期的というのは「〇月が売却に適している時期」といったような月単位でのタイミングのことです。
異動がある時期の3月前後などは、不動産市場の取引量が増えるという傾向があります。

公益財団法人不動産流通推進センターの「2019不動産業統計集」のデータを元にグラフを作成すると、以下のようになります。

たしかに、首都圏では2月や3月と8月を比較すると目立っていますが、近畿圏ではそれほどの差は見られません。

そもそも買う人が増えるのと同時に、売る人も増えているだけです。
また、「2019不動産業統計集」のデータを確認するとわかりますが、平均価格にはほとんど影響を与えていないことがわかります。

つまり、地域によって差はありますが「短期的な売却タイミングについては、繁忙期は売れるスピードが上がる可能性が0ではないが、売れる値段にはさほどの影響はない」と思っていて問題ないでしょう。

それでは、長期的なタイミングとはなんでしょうか。

それは、年単位でのタイミングのことで、わかりやすい例でいえば平成のバブルのような不動産価格の浮き沈みのことです。

例えば、1989年当時の東京にあるマンションの平均坪単価は約450万円。
それに対し1995年のにあるマンションの平均坪単価は約250万円でした。

これを単純に計算すると、89年に20坪のマンションを買った場合9000万円だったのに、95年には同様のマンションの値打ちは5000万円になっていたということです。

つまり高い時期に買って、安い時期に手放してしまうと大損してしまうのです。
この長期でのタイミングを失敗してしまうと、「なんであの時に買ってしまったんだ」「なんであのタイミングで手放してしまったのだろう」と後悔することになります

1-6-1. 対策

対策としては、すでに購入しているため、あえて安くなっているタイミングで買うということはもうできません。

しかし、できるだけ高くなっているタイミングで手放すということで、少しでも高い状態での売却を目指せます

ここで重要なことは、年始に発表される公示地価といういものです。
公示地価とは年に1回国が発表する、不動産価値の基準となる価格です。

この公示地価が高いタイミングで手放すということは、高いタイミングで手放すということでもあります。

なお、2020年はこの公示地価はここ30年で最も高い状態です。

1990年頃にバブルがはじけて急落し、そこから徐々に右肩上がりが続きました。
しかし2008年ごろにリーマンショックによって、また不動産価格が下落しました。
そしてそこからずっと右肩上がりというのが現状です。

もう少し待てばまだ上がるのではと考える方もいるかもしれませんが、実際のところはいつまで上昇し続けるかわかりません。

オリンピックが終了するタイミングで下がるという投資家もいれば、下がらないという業界の人もいます。
ただ、コロナウイルスの流行による経済の停滞が、以上を活発にすると考えるのは難しいでしょう。

ただ、少なくとも現状は売却に適した時期と言えます。
このチャンスを逃して不動産価格が下落すれば、この先数年、十数年は同じような売り時は来ないと考えるのが妥当でしょう

そのため、マンションの売却を考えている、迷っているという方は、一度価格をチェックしてみましょう。

想像以上に高い査定額が出て、気持ちが決まる可能性もあります。
ただし、勢いだけで決めるのは避けましょう。
価格を見て迷いがあれば売却をやめておく、という選択肢も持っておくことも大切です。

1-7. 内覧時に部屋の整理整頓が不十分だった

内覧者が来た時に部屋の状態はとても大切です。

購入者は新たな生活をはじめる我が家を探しており、希望を持って探しています。
そのため、内覧した室内が汚いと購買意欲は下がってしまい、売れるまでに時間がかかってしまいます

内覧者から「思ったよりも使い込まれてますね……」と言われてしまったり、不動産業者から「さすがにもう少し綺麗にしておかないと売れないですね」と言われてから気付くという失敗をしている方は少なからずいます。

部屋の状態を綺麗に保っておくことができれば、それだけで大事に住んでいることをアピールできます。
大事に住んでいるんだなと内覧者から思われれば、それだけで物件に対して好感をいだくものです。

忙しいからと、室内の整理整頓をしっかりとできていないと、売れるスピードも遅くなりますし、価格にも悪い影響を与えかねないため注意が必要です。

1-7-1. 対策

当たり前な事ですが、お客さんがやってくるという気持ちで整理整頓をしてから招くようにしましょう。

売却期間中は常に片付けておき、いつでも内覧希望者を案内できる状況にしておきましょう。

物が多いという場合は、必要がないものは仮置きできるところにおいておきましょう。
実家が近いという場合は実家に置かせてもらったり、レンタルボックスなどを借りておいておくというのも一つの手です。

くれぐれも、クローゼットなどに詰め込むのはやめましょう。
内覧者にはクローゼットの寸法などを測りたいという方もいます。

いざという時にクローゼットを開けることができないと「中に何か欠陥があるんじゃないか?」と疑われてしまったり、「測れなかったしあの物件はパスだな」と売却機会を損失してしまう可能性があります。

また破損個所があったり、設備に不具合がある場合は事前に修復をしておくと、見た目や印象がプラスに働く可能性があります。

中には空室にして売るという方もいるかと思いますが、空室は空室で寂しい雰囲気になってしまうため、ホームステージングなどを活用してみてもいいでしょう。

ホームステージングとは、家具をレンタルして室内を演出するサービスのことです。
有料で数万円~十数万円という費用がかかりますが効果は期待できます。

参考に「ニトリのホームステージング」などをチェックしてみてもいいでしょう。

1-8. 設備などの告知事項が不十分で売却後に問題となってしまった

マンション売却では基本的に「契約不適合責任(旧:瑕疵担保責任)」というものがあります。
これは、契約で説明になかった欠陥などが発覚した場合、一定期間内は売主がその責任を負わなくてはいけないという決まりです。

もし告知していない欠陥が発覚した場合は、買主は売主に対して追完請求(修理費用の請求や代替品の用意)や代金減額請求、損害賠償請求、契約解除まで請求できます。

意図的に隠した場合や「これくらいなら伝えなくても大丈夫」と思ったこと、うっかり伝え忘れたという場合でも責任が発生します。

特に、「ついうっかり説明し忘れて……」と、失敗してしまう人が多いので注意が必要です。

1-8-1. 対策

マンションを売却する際は、基本的に「告知書(物件状況報告書)」というものを作成します。
これは、家の中の状況を細かく記入して、状況を報告するための書類です。
この告知書の記入で漏れがないように、できる限りの欠陥部分を思い出すようにしましょう

何か修繕した所があれば、その箇所も記入する必要があります。
修繕の領収書や報告書などが残っているようであれば、それらを引っ張り出して売却の準備をしましょう。

何を記入するべきかは、基本的に不動産業者と話し合って「これは書いてください」「この部分は記載する必要ないです」などの助言をもらいましょう。

ただし、ここで不動産業者が間違いを起こした場合、責任はあなたにふりかかってくるため、信頼できる業者選びが大切です。

1-9. 売却にかかるお金の計算をしていなかった

マンション売却は、売却金が全て手元に入ってくるわけではありません。

不動産業者に払う「仲介手数料」をはじめ、「登記費用」や「印紙代」、「住宅ローンの返済」やその「手数料」、「引っ越し費用」、利益が出る場合には「譲渡所得税」など様々なお金が必要となります。

全てのお金が手元に入ると思っていると、想像以上の諸費用で貯金を切り崩さなくてはいけなくなってしまうでしょう。

場合によっては新たに借金をして補填することとなり「失敗した」と後悔する危険もあります。

1-9-1. 対策

売却する前に必ずどれくらいの諸費用がかかるのかを計算しておきましょう。

ざっくりとした数字ですが、マンションの売却金額の5~6%ほどは諸費用で消えると考えて進めていくことをおすすめします。

売却前の場合だといくらで売れるかわからないので、不動産業者からの査定額の5~6%(できれば複数社の平均査定額を使う)で仮計算をしましょう。

もし、信頼できる不動産業者を見つけられたという場合は、営業マンに売却にかかる費用の概算を作ってもらうとより安心できます。

2. まとめ

ここまで様々な失敗するケースを紹介してきました。
これらを把握したことによって、少なからずあなたは同じ過ちを繰り返さない可能性を高められたかと思います。

最後にお伝えしたいことは、失敗しないために何が重要なのかということです。
ここまで読んだ人であれば、優秀な業者を見つけることでほとんどの事を解決できるとすでに知っているでしょう。

それでは、不動産売却に慣れていない人が優秀な業者を見つけるには、どうしたらいいのでしょうか。

それは、複数の不動産業者から話を聞くという方法が最も有効です。

複数の不動産業者から話を聞き、査定額を比較し、対応を見比べて、そのうえで査定額が良くこの担当になら任せてみたいと思える人を見つける。

これが、素人でもできる、マンション売却で失敗しないための最大の対策です。

失敗する人は基本的に「知識不足の状態で売却をしている」という部分に原因があります。

一度、不動産業者と契約を結べば、基本的に3カ月はその業者に頼ることしかできません。
その業者の手腕次第で売れる価格も、売れるスピードも変わってきます。
では、あなたはというと部屋を綺麗にし、業者の連れてきた買主に売るかどうかを決める事しかできません。

つまり、マンションの売却価格は不動産業者を決めた時点でほぼ決まってしまうのです。

だからこそ、業者選びには可能な限り労力をかけて、できるだけ多くの業者から知識を吸収したうえで、もっとも信頼できる業者を選ぶようにしましょう。

売却した後に失敗に気付いても後の祭りです。
後悔のないよう、すこしでも早く準備を進めていきましょう!

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