築3年のマンション売却に失敗!原因と希望価格で売る方法

購入したばかりのマンションなのに転勤などの理由で、やむを得ず売却することもあるでしょう。一度住んで中古物件になっている以上、ほとんどのケースで多少の損は避けられません。しかし、ちょっとした努力と工夫をすれば、損を最小限に抑えることが可能です。

こちらでは購入後3年という築浅マンションを、相場よりも安く売却してしまった人の体験談をもとに、少しでも高く売るための方法論をご紹介していきます。

1. 築3年のマンションを相場より安く売却したCさんの場合

築3年のマンションを売却した例として、子どもが生まれると同時に買ったマンションを、今年の頭に手放したCさん(30代前半)の体験談を見ていきましょう。

東京都内に住むCさんは、学生時代に出会った女性と長年付き合ってきて、30歳を迎える前の年に結婚に踏み切りました。それまではお互いに実家の戸建て住宅に住んでいたので、それなりに頭金も貯まっていて、結婚と同時に新築マンションの購入を決意。

共働きなので住宅ローンも組みやすく、思い切って少し広めのマンションを選びました。その分駅からは少し遠くなりましたが、今後も2人で仕事を続けるつもりだったので住宅ローン控除が受けられることもあり、支払いにそれほど不安はありませんでした。

ところが結婚してすぐ妻には子どもができ、ひどいつわりと切迫流産による入院で、仕事を続けられなくなってしまったのです。妻は正社員として働いていたため、育休中も「育児休業給付金」で収入が確保できると思っていたのに、毎月赤字が続くようになりました。

幸い無事に出産を迎えた妻は産後1年を待ってパートを始めましたが、すぐにまた妊娠。ローン返済に加えて固定資産税などの負担も大きくのしかかり、貯金が底を尽きかけました。Cさんは「まだ新しく物件価格が維持できているうちに」と、3年足らずという短い所有期間で、マイホームを手放す決意をしました。賃貸に出すことも考えましたが、今でさえギリギリなのに、空室になったらローンや管理費、修繕積立金を支払う自信がありません。

妻を心配する義父から「俺の知り合いの不動産屋に頼んでみる」といわれ、少し不安に思いつつも、査定を依頼。査定価格は新築時の8割程度になっていましたが、「数年住んだからこんなものだろう」と思ってその金額で売りに出しました。

ところが、いざ内覧に来た購入希望者は、立地やちょっとした傷を理由に値下げを要求。不動産業者は購入希望者の味方ばかりして、「値段を下げなければ売れませんよ」の一点張りで、結局購入価格の7割近くまで値下げさせられることになりました。しかも売却仲介手数料や不動産売買契約書の印紙税などの諸費用もかかったため、手もとに入った金額は実質的に購入金額の7割以下です。

住宅ローン残高がなくなり支払いの不安は解消されたものの、コツコツと貯めてきた貯金がわずか数年で消えてしまった形のCさん。悔しくて納得できず、インターネットで調べてみると、自分が売却した価格は相場よりも安いということがわかりました。Cさんのマンション売却は、何が間違っていたのでしょうか?

2. 築3年のマンションにおける価格の下落率

新築マンションを手放す人は、築10年以上経ってから売り出す人が多く、築3年程度の築浅マンションは市場にあまりライバルがいません。もちろん不動産市況にもよりますが、築浅マンションは次のような理由で人気が出やすく、比較的高値で売れやすい傾向があります。

1.見た目がきれい
2.設備・間取りなどの仕様が新築とほとんど変わりない
3.大規模修繕工事までに一定の期間がある(一時負担金などの大きな出費の心配が当分ない)

マンション価格の下落率は、一般的に次のようになるといわれています。

築年数 下落率
築1年 約10%
築3年 約13%
築5年 約16%
築10年 約24%
築20年 約40%

日本人は新築物件が大好きなので、新築後、一度入居者が入って中古物件になった時点でぐっと価格が下がります。しかしその後は下落幅が落ち着き、築3年の物件の売却価格は築1年のマンションとそれほど変わりありません。

築10年といった物件になると、中古物件の印象が強くなり、ライバル物件も増えてきます。「すぐではないけど、できるなら売りたい」と先延ばしにしている状況であれば、できるだけ新築に近い価格を保っているうちに決断しましょう。先延ばしにするメリットは何一つありません。

3. 築浅マンションの売却失敗理由と高く売る方法

一般的な下落率の表を見ると、Cさんの築3年のマンションは、相場に比べてかなり値下がり幅が大きいことが分かります。Cさんのマンション売却失敗の原因は、大きくわけて次の2つです。

1.売却相談と査定依頼をした不動産会社が一社のみ
2.業者(担当者)選びの失敗

まず第一に、Cさんの失敗の要因は、1社にしか査定を依頼しなかったことがあげられます。

同じマンションを査定してもらっても、業者や担当者が違えば査定金額に差があるのは普通です。しかし、Cさんのように査定を1社にしか依頼していないとその査定額が高いのか?安いのか?を判断することができません。

しかし、複数の業者に査定を依頼し比較していれば、相場感が把握できたはずです。相場が把握できていれば、購入時の8割という査定額を提示された時点で「おかしい」と気づくことができます。

Cさんが依頼した業者は「明らかに割安な値段で物件を売り出し、安くてもよいから営業の手間をかけず、早く確実に売る」という方針だったと考えられます。その証拠に購入者の味方ばかりして、顧客であるCさんに一方的に値下げを迫るという行動を見せました。

信頼できる業者は、根拠のない安易な値下げはしません。価格の大きな不動産取引では、値下げが大きな意味を持ちます。値下げする前にできることがたくさんありますし、仕事のできる仲介業者なら事前に値下げ要求に対する打ち合わせを行います。「この程度までは値下げに応じ、それ以上は断る」などと決めておくことで、交渉がスムーズに進むためです。

Cさんがお願いした仲介会社のように、購入者にばかり振り回されて値下げを売主に要求するような業者に依頼してはいけません。事前に値下げ幅を決めていれば、いったんこの購入者は見送り、次の購入希望者に値下げナシで売れていた可能性もあります。

複数社と話をして、値下げに具体的な根拠を持って提案してくれる業者や担当者を選んでいれば、Cさんの失敗は防げました。

Cさんのような失敗を防ぐために、物件の査定は必ず複数の不動産業者に依頼しましょう。複数の不動産屋とやり取りするのは面倒に思うかも知れませんが、Cさんのように数百万単位の損をしないためです。

しかも最近では、中古マンションの一括査定サイトもあるので、不動産屋を一軒一軒まわる必要はありません。マンションの基本的な情報を1度入力すれば、マンションのあるエリアに対応可能な複数の業者に査定依頼を送ることができます。対応エリアやマンション対応かどうかを、いちいち事前に自分で確認する必要がありません。

査定が届いたらその金額だけでなく、担当者の印象や連絡への対応を見て、総合的に売却を依頼する業者を判断しましょう。

3-1. 1.査定金額からシッカリと相場感を掴む

複数の査定を目にすることで、ある程度の相場が把握できます。

相場が把握できれいれば、
「早く売ろうと極端に安く査定を出している業者かな?(Cさんの例)」
「私に媒介依頼を取りつけるためにわざと極端に高い金額を提示している業者かな?」
と疑うことができます。

査定金額には一喜一憂せずに、冷静に相場を把握しましょう。

3-2. 2.査定金額の根拠と販売戦略から業者を選ぶ

相場がわかったら、その査定額になった根拠を聞きましょう。
ここであいまいな根拠しか提示できないような業者は候補から外します。
また、極端な査定金額を付けたにも関わらず、他の不動産業者と同じような根拠しかなければこちらも外します。

また、根拠はあっても販売戦略がない業者も外しましょう。
「早くお金にかえたい」「時間がかかるのは構わないから、少しでも高く買ってほしい」など、売主の状況によって販売戦略は大きく変わります。
売主の希望にしっかりと耳を傾け、前述の「値下げの対応」はもちろんのこと「売却スケジュール」「顧客のターゲット」「広告活動の方法」といった販売戦略しっかり立ててくれる業者は信頼できると言えます。

4. まとめ

築3年などの新しいマンションは、比較的人気が出やすい物件です。ただし「新しいから」といって適当な業者に任せても希望価格で売れるほど甘くはありません。

中古マンションの一括査定サイトなどを利用し、複数の業者に査定を依頼し、顧客の立場に立って売却活動を進めてくれる仲介会社を見つけ出しましょう。

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