マンションの1階だからと弱気にならないで!戦略次第で高額売却できる

「1階のマンションだと売却に苦戦しそう・・・」
こんな不安を抱えている売主さんも多いのではないでしょうか?

しかし、マンション1階でも高額売却は可能ですし、無駄な値引きをする必要もありません。

とは言え、売主さんの不安に付け込んで不当に安く売り払おうとする悪徳業者も存在します。
特に1階という条件を必要以上にハンデと思い込んでいる売主さんは狙われやすいので注意してください。

この記事では、1階のマンションを高く売る方法や、それを支える優秀な不動産屋の選び方はもちろん、悪徳業者の見抜き方まで解説していきます。

ぜひ最後まで読んで、後悔のないマンション売却にしてください。

1. 1階のマンションは人気がない

残念ながら、マンション1階が不人気なのは事実です。

不動産ポータルサイトの実施した、
「マンションの何階に住みたいですか?」
という調査によると、以下のような結果になっています。

1階・・・7%
2階以上・・・68%
こだわらない・・・26%

※参照元:https://www.chintai.net/news/wp-content/uploads/2017/01/fcfac21cf14124e16e97d93d91cfb4a31.png

自ら進んで1階に住みたいと言う人は1割以下です。
しかし、階数にこだわらない人は、1階のメリットを感じれば購入に至る可能性は十分にあります。

思ったより悲観的な数字ではないと感じたのではないでしょうか?

2. 1階のマンションに住むメリット・デメリットを整理

まずは、1階のマンションに住むメリットとデメリットを整理しましょう。

メリットを上手くアピールするための事前準備をしておけば、階数にこだわらない人も見込み客になりますし、多少強気の売り出し価格でも勝負できます。
つまり、高額売却や早期売却の可能性が高くなるのです。

また、デメリットを打ち消すための事前準備をしておけば、買主から無理な値下げ要求をされにくくなります。

「自分で住んでるんだからメリットもデメリットも分ってるよ」
と思うかも知れませんが、あなたが気付いていないメリットやデメリットがあるかもしれません。
あなたのマンションと照らし合わせながら確認してください。

2-1. マンション1階のデメリット

マンション1階のデメリットに関しては、内覧者などに指摘されても慌てないように、事前に担当営業マンと打ち合わせを行っておきましょう。

2-1-1. 防犯に弱い

1階はベランダから空き巣や泥棒が入って来やすいため、防犯に弱いというイメージがあります。
ただ、後述しますが、警視庁のデータによると実際に被害が多いのは3階です。

2-1-2. 水害に弱い

ゲリラ豪雨による河川の氾濫で1階が浸水、といったようなニュースを見ることも多くなりました。
特に震災以降は津波の心配もあり、水害に弱い1階の購入を避ける人は増えています。

2-1-3. プライバシーが守りにくい

窓と道路の距離が近い1階マンションだと、買手は通行人からの視線を心配します。
あなたが遮像カーテンやミラーカーテンをすでに使用しているなら実際にどの程度透けないか実演してあげましょう。

2-1-4. 車の騒音や排ガスが心配

マンション1階の目の前が交通量の多い道路だと、買手の多くは車の騒音や排ガスを心配します。
洗濯物が干せないレベルだと大きなマイナスですが、そもそも外干ししない人は気にしません。

2-1-5. 日当たり・風通しが悪い

・隣接する建物が近い
・高い建物が目の前にある
このようなマンションの1階だと、日当たりや風通しの悪さに不安を感じる買手は多くなります。

2-1-6. 湿気が多い

住んでいると慣れてしまいますが、マンションの1階は他の部屋と比べ湿度が高い傾向にあります。
地面とも接触しているため外気温に晒される面積が多いからです。
断熱されているマンションなら、しっかりと買手にアピールしましょう。

2-1-7. 虫が多い

多くの買手は、1階は虫が出やすいと思っています。
実際は周辺環境にもよるので、住んでいて見たことがないならしっかり伝えましょう。
また、対策方法があるなら、隠すのではなく教えてあげると好印象です。

2-1-8. 落下物の心配

マンションの1階であれば、洗濯物などが落ちて来るのはしょうがないことです。
しかし、タバコの灰が落ちて来るのは絶対に無理という買い手も少なくありません。
規約でベランダの喫煙を禁じているマンションであればセールスポイントにもなります。

2-1-9. 眺望が悪い

高台でもない限り1階に眺望を期待できないのは当たり前です。
眺望を重視している買手はそもそも1階の内覧には来ないので、対策を考える必要はありません。

2-1-10. 安く購入したと思われる

くだらないことですが、ステータスや見栄を重視する人は「安いから1階を買った」と思われるのを嫌がります。
そういう類の人間はそもそも内覧に来ないので、考えるだけ時間のムダです。

2-2. マンション1階のメリット

1階のマンション売却で不安になっているとデメリットばかりに目が行ってしまいますが、メリットだってたくさんあります。
メリットを買手に積極的にアピールできるように改めて整理しておきましょう。

2-2-1. 専用庭やカーポート

専用庭やカーポート付きマンションを探している買手はたくさんいます。

専用庭はガーデニングや家庭菜園もできますし、小さい子供を遊ばせることも可能です。
カーポートは乗り降りが楽ですし、車好きにはたまりません。

1階のマンション売却において、専用庭やカーポートは最強のセールスポイントです。

2-2-2. 落下事故の心配がない

子供がベランダから落下する事件は後を絶ちません。
幼稚園児がいる買手であれば、転落事故の心配がないことを伝えましょう。
また、子供がモノを落として人にや車に当るなんて心配もありません。

2-2-3. 騒音で下階とのトラブルにならない

小さい子供が飛び跳ねる音や、ペットが走り回る音が下の階に響くのを気にされる買手は少なくありません。
子育て世帯やペット好きの買手には効果的な訴求ポイントになるはずです。

2-2-4. 水周りのトラブルで下の階に迷惑を掛けない

1階は水漏れなどが発生しても下の階へ被害が及ぶことはありません。
実際に下の階を水浸しにしてしまえば、数百万円単位の損害賠償になることもあります。

2-2-5. 地震や火災に強い

震災以降、大きく揺れず、エレベーターが止まっても影響のない1階の評価は確実に上がりました。
併せて、火災が起きても1階ならすぐに逃げられることもアピールすると良いでしょう。

2-2-6. 高所恐怖症の人も住める

不安障害としての高所恐怖症の人は、高さ1mでも動けなくなってしまうので2階にも住めません。
つまりマンションに住むなら1階しか選択肢がないのです。

2-2-7. 出入りが楽

荷物を持ったままエレベーター待ってる時間は地味に苦痛です。
短い時間ですが、毎日のことなので意外に訴求力の高いセールスポイントになります。

また高齢の方が高層階に住むと、外出が億劫になって健康にも良くありません。
買手が高齢者、もしくは高齢者と同居するようであれば、健康維持の助けになる点もアピールしましょう。

2-2-8. 価格が安い

マンション1階の最大のメリットが価格の安さです。
広い専用庭があったりすると2階より高いこともありますが、基本的には同じマンション内で一番安いのは1階になります。

同じマンション内に同じタイミングで売り出し中の部屋があっても、最終的には安い1階が売れるというパターンを営業マン時代に数えきれないほど見てきました。
相場通り、もしくは少しだけ強気くらいの値付けなら1階はそんなに苦労せずに売却可能です。

3. 1階のメリット・デメリットを反映させた売却戦略

1階の高額売却をあきらめる必要はありません。

なぜなら、マンションは多くの人に売るものではなく、一人に売るものだからです。

多くの人が「1階なのにちょっと高いな・・・」と思っても気にする必要はありません。
たった一人が「1階には多くのメリットがあるから、この値段でも買いたい」と思ってくれればいいのです。

ここまでお伝えしてきた通り、1階には実際に多くのメリットがあります。
何人か内覧に来れば、マンションの1階に大きなメリットを感じてくれる買手は一人位いるものです。

たくさんの人がお買い得と感じるように無理な値下げをする必要はありません。
1階だから弱気にならず、高額売却を狙っていきましょう。

だからといって何もしなくて良いというわけではありません。

しっかりとした売却戦略が必要です。

具体的な売却戦略は以下の2つ。
・デメリットを買手から指摘された場合、適切に回答できるように事前に対策しておく
・1階のデメリットばかりではなく、メリットはメリットとして価格に反映させたうえで積極的にアピールする

ただ、メリットを価格に反映するのは担当営業マンが主導する部分ですし、
内覧で買手と顔を合わせることはあっても、基本的に営業活動も担当営業マンが行います。

つまり、デメリットの対策を事前にしっかりと練ってくれて、メリットを効果的にアピールできる優秀な営業マンを見つけることが、マンション1階の高額売却に直結するのです。

4. 実際には本来の価値より安く売られているケースも

1階だからと高額売却を諦める必要はない、と説明しました。
しかし、巷では本来の価値より安く売られているマンション1階が目立ちます。

理由は以下の2つです。

4-1. 理由①悪意のある業者

悪意のある業者は、売主が1階のマンション売却に不安を感じていることに付け込んで、不当に安く売り払おうとします。
理由は簡単で、相場より安ければ大した営業活動をしなくても簡単に買手が見つかるからです。

相場3000万円のマンションを2700万円に値下げして売っても、不動産業者が受け取る仲介手数料は約103万円から約94万円になるだけ。
売主は300万円の損失ですが、業者は10万円も損しません。

苦労して103万円を稼ぐより、楽に94万円を稼ぎたいという魂胆なのです。

4-2. 理由②実力不足の営業マン

営業力に自身のない営業マンは必要以上に低い金額で売り出そうと誘導してきます。
なぜなら、価格を下げることでしか成約を取れないからです。

営業マンは、売り出し価格を下げさせるために、「1階なのでこのくらい下げないと売れないですね」と売主を誘導します。
理由①の場合も手口はだいたい同じです。

5. 1階マンションを高く売るための業者&営業マンの選び方

それでは話を戻し、
高額売却を狙うための、信頼できる不動産会社、優秀な営業マンの選び方を解説していきます。

手順は以下になります。

5-1. ①複数の査定金額を比較し悪意のある業者を見抜く

まずは不当に安売りされないためにも、悪意のある業者や実力不足の業者を見抜く必要があります。

そのためには、いくつかの不動産会社に査定を依頼し、実際に査定金額を比較してください。
もし悪意のある業者や実力不足の営業マンが不当に安い査定金額を提示してきても、他の業者と比較すれば一目瞭然だからです。

最近は、一括査定サイトで1回入力すれば、複数の業者に査定依頼することができるので簡単になりました。
最低3社、できれば5社くらいの査定を依頼し金額を比較しましょう。

机上査定といって入力した物件情報だけで、おおまかな査定金額を出しメールや電話で教えて貰うこともできますが、
売却が確定しているなら営業マンが自宅まで来て正確な査定をする訪問査定の方を選択するべきでしょう。

1社だけ極端に低い査定金額なら、悪意のある業者かも知れないのですし、
極端に高い査定金額なら、あなたから売却依頼を取りたいだけかも知れません。
どちらにしろ極端な査定金額を提示してきたような業者はまず省いてしまって構いません。

5-2. ②査定金額の根拠を聞き適正価格と信頼できる業者を見抜く

まだ、悪意のある業者を振いにかけただけです。
次に、査定金額の根拠を聞いて「適正価格」と「信頼できる業者」を同時に見抜きましょう。

まず、マンション売却において売主はあくまであなたです。
査定金額より少し強気に売り出すのも、早く売るために安く売り出すのも、最終的には売主が自由に決められます。

しかし、そもそも最初の査定金額がズレていれば、高過ぎれて売れない、安すぎて損をする、ということになりかねません。
そのため、売主は適正価格を正確に把握しておかなければならないのです。

提示された査定金額が適正価格かどうかは、査定金額の根拠を聞けば分ります。

例えば、
「類似マンションのが少し前に4000万円で売れたので、4000万円で売り出してみませんか?」という業者と、
「ここ半年間で成約した類似物件の10戸で、その平均は4100万円です。このマンションは人通りのある道路が近く人目が気になりますが、日当たりも良いですし、セキュリティも他と比べると充実しているので、4200万円です」という業者がいたとします。

どちらの業者が適正価格を提示しているでしょうか?
間違いなく後者でしょう。

さらに、前者より後者の不動産業者の方が信頼できます。
成約事例も多く出し、デメリットだけでなくメリットも反映されているからです。

査定金額の根拠を聞けば、適正価格と信頼できる業者を同時に見抜くことができるので一石二鳥です。

ちなみに、机上査定にしろ、訪問査定にしろ、査定額を提示するタイミングで営業マン自ら金額の根拠は説明してくれます。

宅地建物取引業法(第34条、2第2項)でそのように定められているからです。

5-3. ③営業戦略から優秀な営業マンを見抜く

この時点で業者はだいぶ絞れているはずです。
最後に、デメリットの対策を事前にしっかりと練ってくれて、メリットを効果的にアピールできる優秀な営業マンを選ぶために、営業戦略を聞きましょう。

しっかりと営業戦略を持った優秀な営業マンを見つければ、
・多少強気な値付けが可能
・購入者を早く見つけることができる
・買主から無理な値下げを要求されない
といったことが可能になります。

「1階で売れるか心配なんですが、どんな戦略がありますか?」
こんな風に質問してみてください。

そして各営業マンの回答を比較し、一番明確な売却戦略を持った営業マンに売却を任せましょう。

具体例を解説します。

・デメリット対策例

防犯面を気にされる買い手のために、実は1階は空き巣が少ないという統計データの資料を準備しておくことで対策可能です。

空き巣に入られる件数が多いのは1階や2階でなく、3階だという統計データが実際に警視庁から発表されています。

http://www.system-lock.com/misunderstanding.htm

1階や2階はガラスを割る瞬間を見られやすいので空き巣も避ける傾向にあります。
しかし、3階以上になると「さすがに登ってまで来ないだろう」という油断から鍵をかけ忘れている住人も多いものです。

・メリットの効果的なアピール例

1階にしかないメリット(専用庭、カースペースなど)を、ネットやチラシのコメント欄・写真掲載枠などを使い積極的にアピールする方法は定番です。
専用庭に大きなメリットを感じてくれる買手だったとしても、伝わらなければ意味がないからです。

当たり前に思われるかも知れませんが、当たり前ができない不動産屋はいくらでもいます。

実際にポータルサイトで検索すれば分りますが、
・専用庭があるのに写真がない
・物件詳細に小さく「専用カーポートあり」と書いているだけ
こんな一階のマンションがたくさんあります。

これは売却戦略のほんの一例ですし、実際にあなたが覚えておく必要もありません。
各営業マンを比較して、明確な売却戦略を持った営業マンにあなたのマンションを任せましょう。

6. まとめ

確かに2階以上と比較すれば、マンションの1階は人気がないでしょう。

しかし、1階だからと弱気になり、必要以上に値下げする必要はありません。
その値段でも買いたいと思ってっくれる買主を、たった一人見つければいいだけだからです。

10人中9人に高いと思われても、1人が欲しいと思ってくれればマンション売却は成功します。

そのためにも、

  1. デメリットの事前対策を十分に行ってくれる
  2. メリットはメリットとして価格に反映してくれる
  3. メリットを積極的にアピールしてくれる

このような条件を満たした優秀な営業マンに売却を依頼してください。

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