転勤がきっかけとなるマンションの売却は、ほとんどの方にとっては突然決まることです。
そのため、マンションの売却についてよくわからず
「何から始めたらいいのかわからない」
「どのように進めればいいのかわからない」
困る方も少なくありません。
ただでさえ仕事の引継ぎや引っ越しの準備などで忙しく、売却の準備に時間がさけないとお困りの方も多いでしょう。
そこで、こちらの記事を読むだけでマンション売却の基本的な流れを理解し、転勤時の売却で失敗しないためのコツをわかりやすくまとめました。
ぜひ最後まで読んで、後悔のないマンション売却に役立ててください。
1. まだ自宅がいくらで売れるか調べていない場合
もし、転勤が決まってたのにマンションの査定を受けていない方は、今すぐに査定を受けるようにしましょう。
今すぐ査定を受けるべき理由は二つあります。
一つ目は、一般的に不動産の売却は平均3カ月もの時間がかかると言われています。
売りたいタイミングで売るためには、今すぐできる簡単な作業を早めにすませておくべきです。
二つ目は、査定するまでに時間をかけるのではなく、査定結果を見て業者を選ぶ作業に時間をかけたほうがいいからです。
不動産査定は受けたからと言って必ず売却しなくてはいけないわけではありません。
査定を受けたけどやっぱり売却しない、となっても何も問題はありません。
受けたからと言って何か制約があるわけではないので、転勤辞令が出ているのに査定を受けない理由がありません。
売却が確定している人はもちろん売却するか悩んでいるという方は、査定を受けるのが遅くなればその分、売れるのが遅くなるだけです。
マンションナビのような無料の不動産一括査定などを使うと、かんたんに査定額を知ることができます。
マンションの売却に自信がある不動産業者(CMしている大手業者から地域密着業者まで)が集まっているので、初めてマンションを売却するような取引に慣れていない人には特におすすめです。
2. 転勤でマンションを売却する場合の基本的な流れ

まずは、転勤辞令が出た場合の基本的な売却活動スケジュールを把握しておきましょう。
- 不動産業者から査定を受ける
- 不動産業者と媒介契約を結ぶ
- 売却活動を開始
- 内覧希望者の案内
- 購入希望者が現れたら契約の準備
- 売買契約の締結
- 決算の準備
- 決算、引き渡しで売却完了
以上が基本的なマンション売却の流れです。
というのも、転勤でのマンション売却は、時間に追われた売却になってしまうからです。
本来であれば引っ越しと同時にマンションの引き渡しを完了するのが売却のベストタイミングです。
タイミングを合わせることで、引っ越ししてから引き渡しまでの期間にかかる固定資産税、管理費、修繕積立金などの費用や、住宅ローンと新居の家賃の二重払いといった無駄な出費を減らす事ができるからです。
ただ、転勤をきっかけとした売却は、ベストタイミングでの取引が難しくなります。
その理由は、一般的な転勤の内示が1カ月前であることに対して、不動産の売買には平均3カ月ほどの期間がかかってしまうからです。
そのため、空き家となる期間がどうしても出てきてしまいます。
売却活動を始めるのが遅くなるほど、スケジュールが後ろにずれていきます。
少しでも無駄な出費を抑えるためにも、転勤辞令が出たらまずは不動産査定を受けるようにしましょう。
3. マンションを売却する際は住宅ローンの残債に注意
マンションを売却する際に真っ先に考えなくてはいけないことは、住宅ローンの残債についてです。
基本的にローンを組んでいるマンションを売却するには、ローンの残債を一括返済する必要があります。
一般的には、マンションの売却金で残っているローンの残債を完済することになるでしょう。
しかし、頭金ゼロで最近購入した住居や、大きく値下がりを起こしている物件だと、売却金だけでは完済できないというケースが出てきます。
この場合、マンションに付いた抵当権が抹消できないため、金融機関から売却の許可が下りず手放すことができないという状況になる可能性があります。
もし、足りない金額分を預貯金などから補填することができれば売却できますが、お金を工面できない場合は売却できず、保有したままローンを払い続ける必要があります。
マンションは巨額の資産ですので、売れないとなると人生設計が大きく狂ってしまう場合もあります。
そのため、まずは「住宅ローンの残債」と「家が今いくらで売れるか」を早めに調べて売却できるのかを確認することが大切です。
「住宅ローンの残債」については、金融機関から郵送されてくる「残高証明書」や「返済予定表」をチェックするか、金融機関の担当者に連絡をして詳細な額を確認しましょう。
「家が今いくらで売れるか」については、不動産業者から査定を受けて確認しましょう。
1社からしか査定を受けていないと、その査定額が妥当なのか、それとも高すぎるのか、または安すぎるのかを判別できません。
そのため、複数社から査定を受けて、その平均額で計算した方が安全です。
4. 不動産業者から査定を受ける方法
マンション売却は、まず不動産業者から査定を受けるところから始まります。
不動産業者から査定を受ける方法は主に2種類あります。
「直接不動産業者にアポイントを取って査定を受ける」
「不動産一括査定サービスを使って査定を受ける」
昔は不動産業者に直接アポイントを取るという方法しか選べませんでした。
しかし、近年はインターネットの普及により不動産一括査定サービスが生まれ、簡単に査定を受けられるようになりました。
不動産一括査定サービスというのは、インターネットに情報を入力を1回することで複数の会社から査定結果が届くというサービスです。
そこで、この不動産一括査定サービスのメリットとデメリットを以下にまとめました。
4-1. 不動産一括査定サービスのメリット
- 1回の情報入力だけで複数の会社から査定を受けることができる
- 短時間で作業が完了する
- 入力された情報からその地域で売却に自信がある業者のみがピックアップされる
- 完全無料で使える
4-2. 不動産一括査定サービスのデメリット
- すべての不動産業者が参加しているわけではない
- 査定額にばらつきが出てどの不動産業者の査定額が正しいのかわからなくなる
以上のようなメリットとデメリットがあります。
不動産一括査定サービスは様々な企業が提供していますが、現状でマンション売却の場合は「マンションナビ」が最もおすすめです。
名前の通りマンションに特化していることと、利用者数も360万人を超えているため安心して使うことができます。
また、クレームになるような業者は排除されるシステムのため、悪質だったり、しつこい営業をするような業者と出会う可能性はかなり低くなっています。
そのため、基本的にはマンションを売却する人は、使ってみても損はないサービスと言えます。
5. 優秀な不動産業者を見つけるコツ

実際に複数社から査定書を受け取ったとして、どの企業がいいのかと考えたた場合、多くの方は一番高い査定額の会社がいいと思いがちです。
しかし、その考え方では危険です。
確かに複数社から査定を受けることで、一番査定額の高い会社や、一番低い会社が簡単にわかるようにはなります。
しかし、中にはとりあえず媒介契約を結ぶために、営業で高額査定をする悪い営業マンもいないわけではありません。
そういった、業者に騙される可能性を低くする方法をお伝えしていきます。
5-1. 簡易査定を使いこなす
基本的に不動産一括査定サービスを申し込むと「簡易査定」が行われます。
「簡易査定」とは、入力情報や市場状況、過去の事例を踏まえて価格を算出する方法であり、「訪問査定」という業者が家に来て査定する方法とは異なります。
つまり基本的にはまず、不動産業者から郵送やメール、pdf形式で簡易査定の結果が届くことになります。
この簡易査定の結果を使って訪問査定を受ける業者を選ぶという方法が一般的な使い方となります。
まずは、すべての査定額の平均を出してみてください。
これが、不動産のプロから見たあなたのマンションの相場となります。
その価格を基準に、比較的高額の業者と、低額の業者を判別しましょう。
基本的に、売却に自信がある業者ほど高い査定になる傾向があります。
ただし、相場から明らかに乖離して高い査定額の業者は「営業目的の高額査定」の可能性があります。
ここで注目するべきことは、その査定額になった根拠です。
査定書には価格だけではなく、様々な観点からその価格をつけた根拠が記載されています。
その査定根拠をどこまで詳しく書かれてるかで、不動産業者がちゃんんと仕事ができるのかが見て取れます。
査定書が手元にない状態だとイメージしづらいかもしれませんが、実際に査定書が手元に集まり比較することで明確ち違いが出ます。
つまり、選ぶべき業者は査定額が一番高い業者ではなく、査定額が相場よりも高くて査定根拠まで詳しく説明してくれている業者と言うことになります。
例えば6社から簡易査定を受けた場合は、2社か3社の業者を選んで訪問査定を受けるようにしましょう。
コツとしては、最も高額査定の業者1社と、査定額が相場以上で丁寧な会社2社を選ぶことをおすすめします。
5-2. 訪問査定で業者のチェックポイント
訪問査定は営業マンの人となりを見極めるための重要なポイントとなります。
本当はできるだけ多く受けた方が比較対象も増えるため好ましいのですが、訪問査定は業者と予定を合わせる必要があるため手間が増えてしまいます。
そのため、「簡易査定」の段階である程度業者を絞ってから、訪問査定を2~3社受ける方法が時間をかけすぎに業者を選ぶポイントとなります。
では業者の何を見ていけばいいのかについて、以下にまとめるので参考にしてください。
- 担当営業が宅地建物取引主任者の資格を持っているか
- 身だしなみ、マナーが良く、待ち合わせの時間などを守るか
- メールや査定書に誤字や脱字が目立たないか
- こちらの話にしっかりと聞いてくれるか
- 専門用語を使わずにわかりやすい説明をするか
- 明確な売却戦略のビジョンを持っているか
- 頑張る、任せて、大丈夫という根拠のない気合だけを口にしていないか
- 質問に対して「こういうものです」「これが慣習です」と回答しないか
- 質問に対してわからないことを分からないと正直に言うか
- 持ち帰った質問にしっかりと後で回答をくれるか
- メリットだけではなくデメリットの部分も説明してくれるか
以上が、訪問査定時の営業マンをチェックする項目となります。
社会人なら当たり前のような項目がありますが。
スクリーンショットに残すなどして、ぜひ当日に参考にしてください。
転勤で遠方に引っ越す場合は、ほとんどの作業を不動産業者にまかせっきりになります。
そのため、定期的な業者からの連絡を除き、不動産業者の仕事ぶりを目にする機会もほとんどなくなります。
そのため、なんとなくで業者を選んでしまうと「本当にちゃんと仕事をしてくれている?」「我が家のことを放置してるんじゃ?」と不安になったり不信感を抱いたりしてしまうことがあります。
そうならないためには、信頼できる不動産業者を見つけることが重要です。
また、業者の中から一番信頼できる業者を選んだという自信が、不要な不安を生まないためにとても重要なのです。
能力のない不動産業者を選んでしまうと、安い価格で手放してしまったり、ずっと売れないという状況に陥ってしまいます。
そのため、転勤の準備で忙しかったとしても、業者選びは絶対に妥協しないようにしましょう。
6. 媒介契約を結ぶ際のポイント

仲介の契約を結びたい不動産業者が見つかったら、実際に契約を結びます。
この時、重要なのが契約の種類です。
不動産の売買における契約には3種類あります。
- 一般媒介契約
- 専任媒介契約
- 専属専任媒介契約
それぞれについて簡単に解説します。
6-1. 一般媒介契約とは
特定の不動産業者だけではなく、複数の不動産会社に売却依頼できる契約です。
自己発見取引という自分で買いたいという人を見付けて取引することができます。その場合は仲介手数料を払う必要がありません。
売主に状況の報告をする義務がありません。
6-2. 専任媒介契約とは
1社の不動産業者にしか売却依頼をすることができない契約です。
自己発見取引という自分で買いたいという人を見付けて取引する事ができます。その場合は仲介手数料を払う必要がありません。
売主に対しては2週間に1回の売却活動の報告義務があります。
6-3. 専属専任媒介契約とは
1社の不動産業者にしか売却依頼をすることができない契約です。
また、自分で購入者を見付けた場合でも、その業者を使って仲介手数料を払う必要があります。
売主に1週間に1回、売却活動の報告義務があります。
6-4. おすすめは「専任媒介契約」
複数の不動産業者と契約できる一般媒介契約が良さそうに感じる人もいるかもしれません。
たしかに、不動産の取引に慣れているたり、不動産業を生業としている人は一般媒介契約を使う傾向があります。
しかし、マンションの売却が初めてという人や、まだ慣れていないという人は「専任媒介契約」がおすすめです。
「一般媒介契約」の場合は、複数の不動産業者と連絡を取り合うため盆雑な作業が多くなってしまいます。
この契約は時間にかなり余裕がある人でないとあまり向いていません。
不動産業者側からしても、いくらお金をかけてたくさん広告を出しても、他の不動産業者が売買契約を成約してしまえば1円も入りません。
そのため、一般媒介契約は業者のモチベーションも上がりにくく、力を入れて売却活動を行ってくれないケースも少なくありません。
それに対して、「専任媒介契約」であれば連絡を取り合う不動産業者は1社で済みますし、内覧の調整なども業者の方でしてくれます。
また、定期的に不動産業者からの報告が義務付けられているため、放置されてしまうということはなくなります。
そもそも、「一般媒介契約」にメリットがあったのは、インターネットが発達していなかった昔の事です。
昔は情報があまり共有されていなかったため、A社と契約を結んだ場合、買い手がA社を訪ねない限り売れませんでした。
そのため、少しでもチャンスを増やすためにB社、C社、D社と数多くの不動産業者と契約を結び、少しでも買い手の物件の情報をとどけるために一般媒介契約が選ばれました。
しかし、今はインターネットが発達したことにより、レインズという不動産業者専用のネットワークシステムで業者同士が物件情報を交換しあっています。
そのため、わざわざ複数の業者と契約を結ばなくても、機会損失してしまう心配はいらないでしょう。
結果として、「一般媒介契約」では面倒が増える上に、不動産業者が力を入れてくれない可能性が高くなるという、一般の人にとってはあまりメリットのない契約となりました。
以上が「専任媒介契約」を結んだ方がいいという理由です。
7. 引っ越し後に売却をしたほうがいい理由
転勤後から売却までに時間がかかるほど、固定資産税や管理費、修繕積立金などの無駄な出費が増えると上記しました。
それでは、多少安くしても引っ越しのタイミングに合わせて売却したほうが良いのかというと、それは違います。
確かに購入者を待っている間の固定費は無駄な出費のように感じると思いますが、焦って安く手放してしまっては逆に損してしまいます。
3000万円で売れるはずの物件を、引っ越しに合わせて売却しようとして2900万円で売却してしまえば固定費を考慮しても約90万円も損してしまうことになりますよね。
あくまでも準備を始めるのが遅くなって、「無駄な出費がかさんでしまうのが損」ということです。
逆に「空き家になっているからこそ高く売れる理由」があります。
7-1. 引っ越し後だから内覧希望者を案内しやすい
マンション売却では居住中のまま内覧を行うケースも少なくありません。
その場合、内覧希望者と家主の双方の都合を合わせないと内覧できません。
そのため、
「都合を合わせている間に、他の物件を見てその物件に決めてしまった」
「せっかく物件に興味を持ってくれたのに時間の経過で熱が冷めて内覧がキャンセルされた」
といったような、機会の損失をまねいてしまいます。
それに対し、すでに空き家となっている物件で、鍵を不動産業者に預けておけば、内覧希望者が現れたそのタイミングですぐに案内することができます。
空き家だからこそ機会損失を防ぐことができるのです。
7-2. 家主がいないから気を使わずに内覧できる
居住中の内覧の場合、家主の誰かが内覧者の近くにいて質問に答えることが多くなります。
その場合、この家の良いところをアピールできるというメリットがありますが、逆に家主が近くにいるから遠慮して見たいところを見られない、というデメリットもあります。
内覧に来たけど成約に至らなかった内覧者に物件のどこがダメだったか質問をすると「気を使って見たいところを見られなかったから印象に残っていない」という回答されるケースもあります。
普通、内覧者は一日に何件か見てまわります。
そのため、見たいところを見れなかった物件は印象に残らず、候補から外れてしまうのです。
しかし、空き家となっていれば内覧者は気を使う必要がありません。チェックしたい所を余さず確認できるため、内覧者の印象に残りやすくなります。
7-3. 引っ越し後だからホームステージングを有効活用できる
ホームステージングとは、インテリアコーディネーターが家具や小物を使って室内を演出するサービスです。
モデルルームのように憧れの住まいを演出することによって、内覧者の購買意欲を高めることができます。
「日本ホームステージング協会の調査」では、ホームステージングを実施しないマンションの売却では平均124日の時間がかかったことに対し、実施したマンションは平均40日で売却ができたという結果が出ています。
また、ホームステージングにかかった費用の平均は18万円だったことに対し、売却価格は査定額よりも23万円高くなったという結果も出ています。
微増ではありますが、少しでも高く売れる可能性が高くなり、売れるまでの期間が短くなるホームステージングは、十分に検討してみる価値がります。
8. リフォームはするべき?

結論からお伝えすると、基本的にリフォームすることはおすすめしません。
理由の一つは、リフォームにかけた分のお金を必ず回収できるとは限らないからです。
例えば、築15年の3000万円で売れるマンションを300万円かけてリフォームしたとします。
この場合、3300万円以上で売れなれば、リフォームをした意味がありません。
もし3200万円で売ってしまえば、100万円損したことになります。
リフォームを行うことで見栄えは良くなりますが、その分価格を上乗せして売却しなくてはいけなくなってしまうのです。
また、もう一つの理由は、自分でリフォームしたいと考えている人が多いからです。
近畿圏不動産流通機構の「市況レポート」では「74.5%の購入者はリフォーム前提で中古住宅を購入している」というデータが発表されています。
自分でリフォームをする場合、購入費を抑えることができれば、その分リフォームにお金をまわせるようになります。
つまり、自分でリフォームをしたいと考えている購入者にとっては、「リフォーム済みの3300万円の物件」よりも「リフォーム未実施の3000万円の物件」の物件の方が魅力的になります。
以上のように、リフォームすることは逆に不利になってしまう危険性があるのです。
もしリフォームをするのであれば、築古でこのままでは買い手が付かないほど劣化している場合のみです。
それ以外の物件でリフォームをしたい場合は、小規模で気になる部分を直す程度にとどめておきましょう。
9. どうしても売れない場合は買取業者を検討
いざ売り出したけど、いつまでたってもマンションが売れない、という状況になる人もいないわけではありません。
その場合の主な対策は以下の2つです。
- 売り出し価格を下げる
- 売却を依頼する不動産業者を変更する
ただし「これ以上売り出し価格を下げたくない」という方もいるでしょう。
その場合は「不動産業者を変更する」という方法を使ってみましょう。
もしも不動産業者の比較をせずに決めた、という方の場合はとりあえず不動産一括査定サービス(マンションナビなど)を使って査定をしなおしてみてください。
そうすることで、今の売り出し価格に問題があるのか、価格に問題なければ不動産業者の販売能力に問題があるということがわかります。
売り出し価格が高すぎる場合は、価格を下げるのも仕方ないでしょう。
もし、他の業者と比較して売り出し価格に問題がない場合は、不動産業者に問題がある可能性が高いです。
その場合は、不動産業者をチェンジしましょう。
ずっと売れなかった物件が、業者をチェンジしてすぐに売れたというケースもあります。
ただ「業者を変更した。価格を下げた。でも売れない」という場合は、買取業者に買い取ってもらうという選択肢を考えてみましょう。
ただし、この買取にもメリットとデメリットがあります。
9-1. 買取業者を使うデメリット
買取業者を使うデメリットは、一般的な仲介での売却よりも安くなってしまうということです。
参考価格としてはおよそ70~80%程度の価格となってしまいます。
理由は購入して、リフォームをして売却する、その行程での経費を考慮するとこの程度の価格になってしまうのです。
9-2. 買取業者を使うメリット
メリットの一つは現金化するまでが早いという点です。
一般的な仲介による売却では3カ月ほどの時間がかかるのに対し、買取の場合は1週間前後で現金にすることができます。
もう一つのメリットは、契約不適合責任(旧瑕疵担保責任)を負わなくていいという事です。
契約不適合責任とは、事前に説明されてない欠陥を購入者が見つけた時、売った人が責任を負わなくてはいけないという決まりです。
通常の仲介による売買は「売主=素人」と「買主=素人」による取引ですが、買取の場合は「売主=素人」と「買主=プロ(宅建所有者)」となります。
知識の少ない人と、知識が豊富な業者の取引ですので、公平性を保つために業者買取はあとで売主に対して責任を追及できない仕組みとなっているのです。
9-3. この章のまとめ:まずは業者変更を検討。時間がなければ買取業者を頼る
もし、すぐに現金化しなくてはいけない理由がない場合は、一度業者を変更してみることを検討してみましょう。
とりあえず他の業者から査定を受け、今の売り出し価格が高すぎる場合は値下げに踏み切りましょう。
逆に価格に問題がないようであれば、不動産業者の能力不足か怠慢に原因がある可能性があります。
業者を変更するだけで売却がとんとん拍子に進む可能性も十分あります。
もし、現金化しなくてはいけない期限が近いという状況にある人は、安くなってしまっても業者買取を選んでみましょう。
マンションナビなら仲介の査定だけではなく、不動産会社による買取の査定額もできます。
10. 「賃貸に出す」または「空き家で保有」という選択で悩んでいる場合
中には賃貸に出したり、とりあえず賃貸にも出さず売りにも出さないで保有しておいてもいいのではないか、と迷っている方もいるかもしれません。
基本的にはほとんどの人は転勤を機に売却した方がいいのは間違いありません。
しかし、条件を満たしている場合は、あるいは賃貸や空き家という選択をしても悪い結果にはならない可能性も十分あります。
そこで、最後にどのような物件であれば、賃貸、または空き家で保有というという選択が正解となるのかについて解説していきます。
10-1. 空き家で保有したままにする場合
売却もせず、賃貸にも出さないのに適しているのは、
- 転勤が極めて短期間であること
- 必ず戻ってくることが決まっている
この二つを見たいしている場合は、空き家で保有したままという選択も良いでしょう。
まず、短期間の出張であれば、転勤から帰ってきたら「家族が増えたり、子供が成長して家が狭くなった」ということも、「子どもが自立したり、離別や死別で家族が減って家が広すぎる」といった、生活スタイルに劇的な変化は起こりにくいです。
また、短期間であれば住宅ローンと、新居の家賃で2重の居住費を払っても、そこまで巨額な負担にはならずに済みます。
また必ず戻ってくることが決まっている場合ですが、売却をしてしまえば戻れないのはもちろん、賃貸に出しても入居者が出ていかない限り戻ることはできません。
出て行ってもらうには、正当な理由でなおかつ6カ月前に通告をする必要があります。正当な理由とは、例えば「家賃を滞納している」などのことを言います。
自分がその家に住みたいから、という理由では正当性はなく、出て行ってもらうには立ち退き料を支払うなどの方法をとらなくてはいけなくなります。
「定期借家契約」という契約であれば、事前に入居者に退去してもらう日付を決めておけますが、「普通借家契約」と比べて家賃収入が安くなりますし、そもそも借りても見つかりにくくなります。
また、入居者が入ってしまえば、家を雑に扱われて傷ついてしまう可能性もあります。
そのため、極めて短期間の転勤と決まっており、なおかつ必ず戻ってくる意思がある場合は「空き家のまま保有」という方法も選択肢としてもってもいいでしょう。
10-2. 賃貸に出してみる場合
売却ではなく賃貸に出すという選択をしてもいい物件の条件は
- 住宅ローンをすでに完済済み
- 都市部でありなおかつ好立地
この2つの条件を満たしている物件です。
賃貸に出すメリットは、家賃収入でローンの返済ができることであり、なおかつ売却とは異なり資産として手元に残るところにあります。
これだけだととても魅力的ですが、その反面デメリットがたくさんあるのが賃貸に出すという事だのです。
まず、ランニングコストかがかります。
ローンの返済から始まりクリーニング費用、設備の修繕費用、業者への管理委託費、広告費、管理費、修繕積立金、固定資産税などの費用が固定、ないし突発的に発生します。
さらに空室になってしまうというリスクもあります。
空室になれば収入はゼロとなりますが、ランニングコストはかかり続けます。つまり赤字という事です。
もし空室が続けば、その間のランニングコストは、貯蓄を切り崩して支払い続けることになります。。
また、空室だけではなく家賃を滞納される危険もあります。
家賃を滞納されれば、空室と同様に赤字となってしまいます。滞納が続けば追い出すことができますが、滞納されたお金を確実に回収できる保証はありません。
また、入居者がいる限り帰りたい時に帰ることができないですし、入居者に家を雑に扱われて傷ついてしまう可能性もあります。
他にも、賃貸に出している間は住宅ローン控除が利用できないという事や、賃貸経営は分離課税なので毎年確定申告が必要になるなどのデメリットもあります。
そのため、賃貸に出す場合は、空室になるリスクの低い都市部で好立地なマンションである事が重要です。
なおかつ、万が一空室や滞納をされても生活を圧迫しない住宅ローン完済の物件である場合は賃貸経営を考えてみてもいいでしょう。
ただし、賃貸に出すというのは経営をするという事です。
不労収入という甘い言葉に誘われて「こんなはずじゃなかった」と後悔する人も少なくありません。
賃貸経営に潜んでいるリスクを正しく認識し、熟考したうえで決めるようにしましょう。
なお、マンションナビであれば売却査定の他にも、賃貸査定もしてもらえるので興味があるという方は活用してみても良いでしょう。
11. まとめ
転勤に伴ったマンション売却は、時間におわれて焦ってしまうかもしれません。
しかし、焦っては成功する売却も、後悔してしまうことになります。
できる作業から早めに始めて、少しでも時間に余裕を持たせることを心がけていきましょう。
また、転勤での売却は、不動産業者にまかせっきりになってしまいます。
そのため、不動産業者への依存が高くなるので、優秀な不動産業者と出会うことが売却成功の鍵となります。
ぜひここで読んだ事を活かして、マンション売却を成功させてください。